高知名物と言えば、「カツオのたたき」 多分、10人中8人~9人がそう答えるでしょう。実際そうなのですが、「鍋焼きラーメン」と答えた人は、相当マニアックな高知情報通。
鍋焼きラーメン、一言でいうと「鍋焼きうどんのラーメン版」です。鍋で提供される熱々をフーフー言いながら、鶏がら醤油スープがまとわりつく細麺をすすりる幸せ。
元祖「谷口食堂」(後述します)で大人気メニューになった「鍋焼きラーメン」。
須崎市内では、食堂だけでなく喫茶店やレストラン、お好み焼き店や焼肉店などでも提供され、「須崎の定番」化して今日に至ります。
須崎は、高知市中心部から西に車で約50分、住友大阪セメントさんの工場がある人口およそ2万人弱の港街です。須崎でランチタイムになった時、特に、寒い日には無性に食べたくなります。
須崎市民に愛される「鍋焼きラーメン」、僕が初めて知ったのは20代後半(今から30年以上前=2024年現在)友人に誘われて有名店「橋本食堂」まで食べに行った時でした。実は、高校時代の半年間、須崎に住んでいたのですが、「鍋焼き」は知りませんでした。
今はすっかりリニューアルして観光名所化している同店ですが、30年ほど前は、「橋本自転車店」の横で、おまけ(失礼)みたいな営業形態だった記憶があります。
自転車屋さん特有のゴム糊や機械油の匂いのする自転車屋と同じ軒下に壁一枚パーテーションしたテーブルが置かれていたような・・・素朴な昔ながらの中華そばが、土鍋で出てきて、熱くてフーフー冷まして食べた記憶がありますが、もう30年以上前だから忘れましたが^^
最近は昨日の夕食も忘れます
近年では、2019年頃、高知県内の営業途中に一人で食べに行きました。SNSで人気に火がついてからは、駐車場も整備され、交通誘導員も配備されていてビックリでした。なのに、写真には橋本自転車店の灰皿が見えます(笑)こんなところも庶民的で好きです。
味は鶏がらベースの醤油味で透き通った黄金のスープが沸騰して出てきます。鶏油(チー油)が表面をコーティングしているので、最後まで熱々で食べられます。生卵を提供直前に入れますから、そのまま麺を食べていると半熟卵を後に楽しめますし、到着後すぐ箸でくずせば、麺を絡めてまろやかな味わいになり、くずす派、くずさない派に分かれるそうです。
トッピングは大きめに切ったネギ、ちくわなどで、酸味のあるタクワンが付くのも特徴です。僕はライスの小を追加して、締めはご飯にスープをかけるか、スープにご飯をダイブさせます。(笑)行儀が悪いのは承知していて、人と一緒の時はしませんが、一人の時はやっちゃいます^^子供の頃から、チャルメラ袋めん(ほたて風味)の残りスープに冷やご飯ダイブ飯は最高のご馳走でした(笑)「須崎 鍋焼きラーメン」と検索すれば、有名人気店がたくさんヒットします。須崎市が「名物」として売り込んでいますので、同市のHPなどで情報確認してください、
ぼくも食べたい
【歴史】
戦後、港町 須崎の小さな食堂「谷口食堂」のご主人が、近くにあったブロイラーから鶏肉を安く仕入れ、出汁をとり、肉も入れ、ネギや生卵などをトッピング、港湾仕事で疲れた労働者に、出来るだけ安く、おいしいラーメンを提供しようという心意気から生まれたと以前聞いたことがあります。出前注文が入ると、冷めないようにホーロー鍋に入れて「あつあつ」を届ける心配りもあいまって鍋焼きラーメンは人気メニューとなりました。
谷口食堂だけでなく、その後、次々と「鍋焼き」を提供するお店が生まれ、須崎の名物となりました。昨今、SNSで紹介されると、わざわざ「鍋焼き」を食べに高知 須崎を訪れる人が増えました。最近では、高知市内にも食べられるお店が散見されます。繁華街に「鍋焼きラーメン谷口食堂」というお店が出来ていますが、元祖とどういう関係なのかは不明です。
こちらも人気店「ぼっちり」(土佐弁でちょうどいい)↑ の鍋焼きラーメン定食 ↓
ほかにも、人来店はたくさんありますが、「まゆみの店」、「須崎駅前食堂」などが有名です。
【鍋焼きラーメン七つの定義】
- スープは親鳥の鶏がらの醤油ベースであること。
- 麺は、細麺のストレートで少し硬めに提供されること。
- 具は、親鳥の肉・ねぎ・生卵・ちくわ(すまき)などであること。
- 器は、土鍋(ホーロー、鉄鍋)であること。
- スープが沸騰した状態で提供されること。
- タクワン(古漬けで酸味のあるものがベスト)が提供されること。
- 全てに「おもてなしの心」を込めること。
(出展:須崎市HP プロジェクトX)
余談ですが、須崎市の有名人?といえば、カワウソの「しんじょう君」(ゆるキャラグランプリ2016年グランプリ第1位獲得)ですが、彼の頭の上は「鍋焼きラーメン」になっています。高知に来られたら是非一度ご賞味ください、おすすめです。
通販でも味わえるけんど、ネギと生卵、ちくわはついちょらんがよ
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