この記事は100あるいは90を切りたいアベレージゴルファーに向けて、スコアメイクに
大切なクラブ選択について書いています。今回は、Sシャフトの呪縛と題して、オーバースペックについて考察しています。(アベレージゴルファー:18ホールを平均的なスコア100前後で回る人、以下アベレージ)
前回は、「150ヤード7番」の人についてあれこれ考えました。7割以上の確率で芯に当たらず、平均飛距離は130ヤードなのに、たまに成功する150ヤードが忘れられず、毎回パブロフの犬のように7番アイアンを手にショートする人をバッサリ斬りました^^今回は、何が何でもSシャフトを選ぶオーバースペック親父をバッサリ斬ります(笑)
自分も斬ります、切腹~
「シャフト?俺はSだよ」ヘッドスピード40前後のよくいるオジサンの例、若いころ
現場で鍛えた腕っぷしは強いのですが、年齢とともに体は硬く、柔軟性が無くなり、
ヘッドを走らせることが出来ず、上半身だけでビュンビュン素振り、素振りはノン
プレッシャーだからそこそこヘッドが走りますが、いざ、テークバックに入ると
カッチカチやで(笑)
体もシャフトも硬く、全然しならず、ペコーン!コロコロ・・・と、180ヤード。
なまじ筋骨隆々で「俺はパワーがある」と思い込み、さらに飛ばない負のスパイラル(笑)
飛ばしたければ、回らなくなった体に代わって、Rシャフトのしなり戻りでヘッドを走ら
せればいいのですが、「Rなんて俺が使えるか!!」って一蹴されます。
クラブのフレックス(硬さ)について、以前、興味深い話がありました。中古ショップで、
ドライバーを試打させてもらっていた時の話。外ブラの人気ドライバーに純正で日本の
有名シャフトメーカーの「S」(スティッフ=硬い)が刺さっていました。
でも、ヘッドに加重をかけてみても、ワッグルしてみても、とにかく柔らかく、とても
Sではなく、SR(少し硬い)か、むしろR(レギュラー=普通)くらい柔らかいのです。
店員さんに、「これ本当にSですか?表示はSだけど、Rくらい柔らかく感じます」と
言うと、「外ブラの日本仕様モデルは、Sと表記していても、実際はRくらいにあえて
しているそうですよ、そのほうが売れるから」と。
「飛ばないオジサンに飛ぶように売れる」ストロングロフトの7番アイアンと同じ
理屈で、「俺はS」(笑)の人向けに、メーカーは、日本仕様の柔らかい「S」??を
わざわざ純正シャフトにして売るそうなんです。
メーカーは売れれば万歳です。CMで驚愕の飛びとか、飛距離が20ヤード伸びるなどと、
毎年、飛ばないオジサンの心を掴み売りますが、実際飛距離は10年前のモデルもそれほど
変わりません。本当に毎年飛距離が伸びていたら、オジサンは今頃300ヤード飛んでいる
はずです。
一方、オジサンはヘッドスピード40前後のアベレージで、丁度Rシャフトのしなりが
合っているので、良く飛ぶと喜び、おまけに「俺はSが打てている」という自尊心も満たされ
るのですから、WIN!WIN!の八方好しです。(S表記のRシャフトなんですが・・・)
僕のは、カスタムのSで50グラム台で、実際硬い、女子プロで今はやりの「軽硬」です。
僕は叩くタイプなので、割と合っています。
今のエースドライバーは、キャロウェイ マーベリック(プロ支給品)ヘッドのロフト
10・5度に、50g台のスピーダーSフレックスを挿しています。
(体が回らない冬場は同じシャフトのRを挿します)
そもそも硬さのX、S、SR、R、Lといった表記には振動数とかある一定の基準はあれど、
各メーカーによってまちまちであり、A社のRはB社のSであったりするものだそうです。
15年前、↑コブラのドライバー(米国仕様のSシャフト)写真右を、ネットオークションで
買ったのですが、もう、硬くて全然しなりを感じられず、しかもロフトが9.5度(おそらく
リアルロフト)で、全然球が上がらず、すぐオークションで手放したことがありました。
逆に、オークションで中古購入して、いまだに手放せないのが、これ!!07バーナー
名器中の名器と呼ばれ、契約外のプロがなかなか手放さなかった人気ドライバーです。
優しいシャローバックで球が上がりやすく、ロースピンの棒球でランも出る。
2007年製ですから、17年くらい前のモデル(2024年現在)なのに、飛距離は最新
モデルとそれほど遜色は無いように感じます。とにかく「優しく飛ぶ」ので、今でも時々
ラウンドで使います。
HS40のアベレージは、海外直輸入モデルであればR(レギュラー)、日本仕様はS
(スティッフ)を選んでおけば大体間違いは無いように思います。どうしても見栄張る
をしたいなら、SかXのシールを貼ってください(笑)
僕の場合、60歳になった今も、HSは41程度はありますから、ドライバーが芯に
当たれば210ヤードくらいキャリーが出て、220~240ヤード飛ぶこともありますが、
それが出るのは1ラウンドで1~2回の確率です。
半分くらいは、コスッたり、引っ掛けたり、つかまらない球は右に左に散らかり、平均
飛距離は190ヤードくらいです。OB確率日本一と言われるコースがホームなので、
2~5発はOBも打ちますし(/・ω・)/
7番150ヤードの記事でも書きましたが、初心者向きの「フルセット」を衝動買いして、
時々使うのですが、これがや思いのほかいいのです。僕に丁度いいスペックなんでしょうね。
ドライバーからSW、パターまでの13本セット、軽量50g台の三菱ケミカル、バサラ製
カーボンシャフトのフレックスはSR、バランスはD0で、PWからAW、SWがD1、全番手
同じバランスで振ることが出来ます。購入時に適正ヘッドスピードに合わせてSRを購入
したのが良かったようです。
ドライバーの場合、ムチでシバく感覚、ゆったりテークバックして、ためて振り抜くと、
びっくりするくらい飛びます。そのかわり、叩きに行ってしまうと、右にプッシュか、
どチーピンでOBです。
この13本フルセットに、グリーン周りで成功確率の高い「チッパー」を入れたセッティングで、
何度かラウンドしました、特に、飛距離が落ちる寒い日や、雨の日には効果てきめん、
好スコアが何度か出ました。
時々、バカ飛びするアイアンはちょっと問題ありですが、体に優しく、ラウンド後の
疲労感はかなり低いのは間違いありません。将来的に、さらに年齢を重ねていけば、
このセットの出番がもっと増えると思います。
ただ、難点は「恥ずかしい」、ゴルフを知らず、始めたばかりの人みたいなセット(笑)
キャディーバックから、ヘッドカバーまで統一感があるのは好ましいのですが・・・
どうですか?「俺はS」の人はちょっと耳が痛かったかも知れませんが、敵を知り己を
知れば百戦あやうからず。計測器で測るか、お店でフィッティングして、自分に合った
ギアを選んでください。
お金がある方は、最新モデルを買えばいいですが、僕のように、なんとかやり繰りして
ゴルフしている ご同輩におすすめは、2~3年落ちのマークダウン品です。
評判を調べて、自分に合った名器を選んでください。最新のモデルは、まだ未知数ですが、
数年たてばマーケットで一定の評価をされていますし、口コミで「口ほどでもないモデル」
か否かも判断できます。
テレビ解説でおなじみのタケ小山プロのクラブセッティングを、ある番組で見たのですが、
ウェアからキャディーバック、アイアンなど、タイトリストで統一しています。
(契約か否かは不明)興味深かったのは、ドライバーと3Wが、10年くらい前の超人気
モデル、テーラーメードの名器M2を使用していること、その後、毎年のように最新モデルが
発売される同ブランドのドライバーの中から、なぜM2なのか?
ヘッドの良さがあるんでしょうし、彼の感性にドンピシャなのかも知れません。いずれに
しても、そのようなこだわり大好きです。
中古ショップでは試打ブースのあるところもありますから、色々試打して、いい結果が
出るものなら買ってみてもいいですね、新品買ったけど、合わなかったでは不経済です。
あと余談ですが、僕は、音が凄く気になります。ピキーンというキャロウェイの金属音が
好きです。以前、飛ぶと評判の地クラブを中古ショップで買って試してみました。
飛ぶは飛びますが、音がバコッという感じの鈍い音で、押し入れの肥しになっています。
本題にもどります。HSが平均的な男性は、これまで60g台のSシャフトにしておけば、
大きくは間違いないとされてきましたが、最近の女子プロのトレンドとなっているのは、
前述の「軽硬」カルカタ、50g台のSであったり、40g台のXなどです。
一般的に、HS40前後の女子プロは、我々男性アマの平均的なHSと近いので、参考に
なります。最近では250~260ヤード飛ばないと勝負にならないようで、そのためには、
HSを上げる必要があり、シャフトを軽くするわけですが、軽くしただけでは球が暴れる
ので、硬くするのです。
叩くタイプの人にはおすすめですが、リズムで振るスインガータイプの人は、60g台の
SかSRもいい結果が出るかもしれません。あと、プロに憧れてカスタムシャフトを選び
がちですが、(僕もそうです)メーカー純正シャフトも案外いいですよ、万人向けに作ら
れているという事は、平均的な人にピッタリという事でもありますからね。
【まとめ】
・自分のスイングスタイルを知る、叩くタイプか、スインガーか?
・メーカーによってフレックスはまちまち、特に日本仕様のSは、海外のRくらいである。
・スインガータイプが一番飛ぶのは、タイミングが合った時のRシャフト。
・叩くタイプには軽硬(カルカタ)50g台のSやXがおすすめ
・飛距離やクラブスペックで見栄を張らない。
・最新モデルが一番いいわけではない、自分に合ったクラブ選びを楽しみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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